保育現場の実情解説。SIDSを防ぐために今したい取り組み方法

特に持病もなく、健康そのものだった赤ちゃんが眠っている間にそのまま突然死してしまう乳幼児突然死症候群(SIDS)。

赤ちゃんを育てている方、これから赤ちゃんが産まれる予定の方は、SIDSとなってしまわないか不安に感じるのではないでしょうか。
まだまだ解明されていないことの多いSIDSだからこそ、充分に保護者は気を付けていかなければいけません。

そこで、保育園で0-1歳児クラスを担当していた保育士として、現場で体験したことやSIDS防止の取り組みとして行っていたことをこれからまとめてお伝えしていこうと思います。

SIDSの起こりやすい条件

SIDSが起きる原因はまだ正確に解明はされていません。
それでも発症しやすい月例や条件など大まかなことはこれまでの症例から判明してきています。

〇生後1年未満(特に生後3ヶ月以内)に起こることが多い
〇うつぶせ寝をさせているとリスクが上がる
〇柔らかい毛布やぬいぐるみなどが近くにあることが関係している可能性がある
〇過度に寝ている乳児を温め過ぎるのは良くない

上記に羅列したようなことがSIDSを起しやすい条件として挙げられます。
赤ちゃんの睡眠時の呼吸状態にSIDSの原因があると推察されているので、呼吸を妨げてしまうような要因がないか気を付けて見ていかなければならないでしょう。

実際に体験した赤ちゃんの寝返りに関するヒヤッと体験

これは実際に私が保育の現場に携わっていた時に体験した話です。
みんなでお昼寝の時間を取っていた時でした。

うちはお昼寝布団は保育園で用意してあり、枕は各家庭にご持参頂いたタオルを二つ折りか三つ折りにしたものをミルクの吐き戻しを受け止めるのも兼ねて頭の下に敷くスタイルでお昼寝をさせていました。
8人クラスで私を含め3人の保育士で見ていたので不足はなかったはずです。

お昼寝時間に連絡帳など連絡事項を書いたり、哺乳瓶の殺菌消毒などの雑務をこなしたりしますが、もちろん全員が乳児から目を離してしまうことがないように役割分担をして安全管理をしていました。

でもほんの一瞬のうちに寝返りを覚えたばかりの生後7ヶ月の子が、寝返った拍子にでしょうか。
枕のタオルを握りしめて口元へと持っていっていたんです。
うつぶせ状態で口元を完全に塞ぐ形で枕に使っているタオルを持っていっていたので、気づくのが遅かったら大変なことになっていたのではとドキリとしました。

このくらいの月齢の子だと苦しいと感じても自分では起き上がることが出来ない子もいます。
普段は寝返りをしっかり出来ていてもこの日に限ってということもあるので、2歳ぐらいを迎えるまでは油断はできないと思って頂きたいです。

私が先程お話しした事例の時、実はクラスの子の1人が目覚めてしまった不快感からか泣いてしまい、その拍子で吐き戻しをしてしまっていました。
他の子の安全を確認した後、着替えや処理などで人員が取られている間に起こった出来事でした。

とはいえ安全チェックをしてから僅か数分間での出来事だったので、つい先程チェックしたから大丈夫と気を抜いてはいけないなと改めて気を引き締めた体験となりました。

赤ちゃんの寝返りの頻度はどのくらい?

赤ちゃんが眠っている間に寝返りをする頻度はその子によって異なります。
ちなみに第50回日本理学療法学術大会(東京)による論文健常者における睡眠中の寝返り回数と日間変動の検討内にて人は1時間の睡眠で平均して3.9回寝返りをすると書かれています。

これは大人のデータですが、現場で見ていると大体データと同じような印象を持っています。
やはりレム睡眠で眠りが浅くなるとモゾモゾと動き出す子が多い印象でした。

またうつ伏せ寝が好きな赤ちゃんは結構多いです。
寝返りができるようになると、3割ぐらいの赤ちゃんはうつ伏せ寝が好きだったように感じます。
うつ伏せ寝じゃないと眠れないという赤ちゃんもいました。

せっかく眠っているのに仰向けへと直してしまったら目が覚めてしまうのではないか。
苦労して寝かしつけをしたのが水の泡となってしまうのではないか。
こんな風に考え仰向けに直すことを躊躇う場合もあるかもしれません。

でも、赤ちゃんを守るためにも仰向けに直してあげましょう。
身体全体を持ち上げて動かすのではなく、頭を持ち上げるようにして動かすと起こさずに仰向けへと直せますよ。

私が務めていた保育園での取り組み方

私の勤めていた保育園でSIDS予防として取り組んでいたことは、
〇タイマーを設定して確認する時間を忘れないようにする
〇目視だけで済まさず軽く赤ちゃんに触れる
などのことを実施していました。

タイマーは5分おきに設定します。
そんなに頻繁に?と感じるかもしれませんが、赤ちゃんの呼吸状態が悪くなってしまうのは本当に一瞬です。
ついさっきまで普通にスヤスヤ眠っていたのにSIDSが起こってしまうこともあるのです。
何か作業をしているとうっかり5分を超過してしまうことがあるため、赤ちゃんが起きてしまわない程度の音量で設定をしていました。

そして赤ちゃんを軽く触る行為についてですが、目視だけでなく直接触れることで適切な温度で寝れているかなどの意味もありましたが、深く眠っている赤ちゃんに刺激を与える意味もありました。
余りに深い眠りに入っているとそのまま呼吸を忘れてしまう赤ちゃんもいるようなのです。
なので、少しの刺激を与えることで深い眠りに入り過ぎるのを防いでいました。
優しく手を握る程度で充分です。

さいごに

保育現場でのSIDS防止への取り組みなどをお伝えしてきました。
0歳児クラスだと3人の赤ちゃんに対して大人1人が付きますし、他の保育士も自分の担当児だけでなく全体を見ています。

ですが、家庭だとお母さんが1人で赤ちゃんのお世話をして家事もしてということになりますよね。
そんな中で5分に1回のチェックなどはなかなか難しいですし、特に夜中も同じペースでのチェックは不可能と言ってもいいでしょう。

そこで1つのアイディアとして家庭でも使える便利な寝返り防止グッズもあります。
寝返り予防として活用してみると、お母さんの負担も少し和らぐのではないでしょうか。