保育の常識は、時代によって、さまざまに変化します。

赤ちゃんの命のために、研究がし続けられ、その時に「良い」とされていたことも、突然、「危険だから控えるべき」と常識が覆されることもあります。

中でも、「うつぶせ寝」は、昔はよしとされていたけど、今は危険といわれていることの一つです。まだ小さな赤ちゃんや呼吸に問題のある赤ちゃんにとっては、うつぶせ寝は呼吸や心拍の状態が落ち着くといわれています。また、少し前までは、赤ちゃんの頭の形が気になるママがうつぶせ寝をさせていましたが、最近では、うつぶせ寝は危険だから控えるべきだと示唆されています。

この記事では、なぜうつぶせ寝が危険なのか、またうつぶせ寝に関する先輩ママの悩みや解決のコツなど、お役立ていただける体験談をご紹介します。

うつぶせ寝が危険といわれる理由

窒息のリスク

乳児期のうつぶせ寝が最も危険といわれる理由の一つが「窒息のリスク」です。まだ筋力が弱い赤ちゃんは、苦しいときも、自由に首を動かすことができません。そのため、うつぶせ寝が窒息につながる危険性が非常に高いです。

乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスク

赤ちゃんのうつぶせ寝は、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを高めることも、うつぶせ寝が危険だといわれる要因の一つです。

乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、元気だった赤ちゃんが何の前触れもなく、睡眠中に突然死亡してしまう病気です。日本では、毎年、乳幼児突然死症候群(SIDS)が乳児期の死亡原因の上位にあがります。

はっきりとした原因がわからない乳幼児突然死症候群(SIDS)ですが、うつぶせ寝が発症率を高める要因だと示唆されています。

赤ちゃんにとっては、居心地がいいうつぶせ寝も、目を離しているときには危険が潜むものです。では、先輩ママはどのようにして、赤ちゃんのうつぶせ寝を解決してきたのか、体験談をご紹介します。

先輩ママの体験談

「娘が7か月の時うつぶせ寝をするようになりました」

生後5か月あたりから、寝返りするようになり、お昼寝の時も、夜も、自然とうつぶせで寝てしまうようになりました。

娘はどうやらうつぶせ寝が落ち着くようで、気が付くとうつぶせ寝に。うつぶせ寝は窒息が怖いので、気にしていましたが、厚生労働省が推奨している文には「眠り始めるときにあおむけ寝の姿勢にしてあげる」と書いてあり、自然なうつぶせについては書かれていませんでした。

ただ、寝返りを打つ筋力が付いたとはいっても、窒息の可能性が怖いので、硬い布団を使用し、シーツはぴんと張るように気を付けていました。私と同じ部屋で寝させるようにして、枕は使わず、いつでも様子を見られるように気を付けました。

娘は、うつぶせが好きだったので、起きていて、私が目を離さずに見てられる間は、うつぶせで遊んだりして、子どものストレスがたまらないように工夫しました。

「義母がうつぶせ寝を推奨していて大変だった」

病院でもうつぶせ寝しないようにと指導してもらいました。でも、昔はうつぶせ寝の警鐘がならされていなかったようで、義母が寝ている息子に「うつぶせ寝だと頭がまったいらになっちゃう」と指摘されたことがありました。

最初は、あまりこちらも反論しないようにしていましたが、勝手にうつぶせ寝にされたら怖いなと思ったので、夫に相談して、うつぶせ寝は最近では危険だといわれていることを理解してもらいました。

膝の下に、固めに丸めたタオルを入れて膝を浮かせると、寝返りが打ちにくく、仰向け寝に誘導できましたよ。

「スヤスヤ眠っているところ申し訳ないけど」

わが子は起きているときも寝ているときも、気づくと、ころりとうつぶせになっています。うつぶせ寝は、窒息だけでなく、あごに負荷がかかるので、歯並びや顎関節症も怖いなと思い、スヤスヤ熟睡中でも、静かにあおむけにしています。最初から体全体を持ち上げてしまうと、びっくりしたような顔で起きて、不機嫌になってしまうので、頭をそっと持ち上げてから、体をゆっくり動かすようにしています。

その他に先輩ママが実践したうつぶせ寝の事故を防ぐ方法

・子ども用のかための敷布団やマットレスを用意

・柔らかすぎる掛け布団は避け固めのものを使う

・大きい服を着せない

・柔らかい枕は使わない

また、うつぶせ寝ではありませんが、窒息を防ぐために、枕元にぬいぐるみやタオルなどの布を置かないことを徹底しているママもいます。ついつい、かわいいぬいぐるみを置きたくなってしまう気持ちはわかりますが気をつけましょう。

さいごに

厚生労働省では、「1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせる」ように呼びかけています。しかし、成長過程には個人差があるので、1歳を過ぎたら気にしなくていいというわけではありません。赤ちゃんは自分で苦しいといえません。首が座ってからも、うつぶせで遊んでいるときに目を離さないように、そっとあおむけに変えてあげましょう。

この記事を書いた人:
保育士 さかいゆみ